定番のCPUベンチマークソフト Cinebench R15の後継、R20が登場しました。
従来のCinebench R15は、ここ数年のCPUの急速なメニーコア化によって「負荷不足」状態にありました。有志による改造で負荷を増したCinebench R15 Extreme Editionなども登場していましたが、これでやっと超多コア環境でも安定して測定ができそうです。
R15との違いは?
主な違いは以下の通りです
- 近年の急速なマルチコア化に対応し、測定の精度が向上
- CGソフト「Cinema 4D R20」で使用されている最新のレンダリングアーキテクチャを採用
- Intel Embreeレイトレーシングテクノロジーなど、Intel / AMDの最新テクノロジーに対応
- より大きく複雑なテストシーン(CG描画する3D空間のこと)
- 必要な計算量は約8倍
- 必要メモリは約4倍
なお、R20とR15のスコアを比較することは出来ません。
公式サイト
Cinebench R20 - MAXON | 3D FOR THE REAL WORLD
ダウンロード先(Microsoftストア)
Cinebench を入手 - Microsoft Store ja-JP
実際に測定してみた結果
さっそく、手近にあるPCで測ってみました。
CPU \ Cinebenchバージョン
|
R20
|
R15
|
Ryzen 7 1700X
|
3673
|
1635
|
Core i7 8750H
|
2073
|
1017
|
Core i7 6700
|
1848
|
737
|
Core i5 4670
|
1241
|
518
|
Core M-5Y71
|
424
|
237
|
なお、参考までに各CPUのスペックも載せておきます。
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世代
|
タイプ
|
コア
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スレッド
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ベース
|
ブースト
|
TDP
|
発売
|
Ryzen 7 1700X
|
1st Zen
|
Desktop
|
8
|
16
|
3.4
|
3.8
|
95
|
2017
|
Core i7 8750H
|
8th Core
|
Laptop
|
6
|
12
|
2.2
|
4.1
|
45
|
2018
|
Core i7 6700
|
6th Core
|
Desktop
|
4
|
8
|
3.4
|
4.0
|
65
|
2015
|
Core i5 4670
|
4th Core
|
Desktop
|
4
|
4
|
3.4
|
3.8
|
84
|
2013
|
Core M-5Y71
|
5th Core
|
Tablet
|
2
|
4
|
1.2
|
2.9
|
4.5
|
2014
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ざっと見ると、R15に比べて2~2.5倍ほどのスコアが出るようです。
まとめ
以上、世界中のPCファンから登場が待たれていたCinebench R15の後継、Cinebench R20の紹介でした。
Cinebench R15がリリースされたのは2013年で、ここ最近のCPUの急速な多コア化には対応しきれていませんでした。その状況が改善されたというのはとても喜ばしいことで、今後もCinebenchはCPUのベンチマークのスタンダードとして使われていくことは確実でしょう。
ぜひ皆さんも、自分のPC性能を測る指標として、新CPU選定の指標として、またオーバクロック用のテストとしても、活用してみてください。
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